今週のアクタージュはいきなり核心でした

こんにちは、アクタージュ推進係の田中聖斗です。冗談です。

※20.1.7 引用を適正な量にて内容も若干修正しました

(以下ネタバレ)

scene.60 杉北祭当日

前週が始めるまで、あれだけ主人公の夜凪を嫌っていた、映研席だけ部員の朝陽ひな(あさひな)。

すっかり映研の仲間入りを果たし、しっかり音声さんとして働いています。急展開もいいところですが、学芸祭は明日だそうですから、それどころじゃないんです。LINEグループトークの力は偉大です。

恋心を寄せている、やたらガタイのいい男 花井リョーマの彼女扱いされて、喜ぶどころかキレるあさひな。

彼女だったらいいさ、彼女だったらさ、うっさいわ、ボケが!

と、うるさい野次馬たちに、びしっとツッコミを入れているように見えて、大好きなリョーマのことを「元野球部員」とか「怖い人」だとか簡単なレッテル張りをされたことに対して怒っているのです。

少女マンガの主人公の邪魔をする女性キャラとちがって、自分にいいように話を持って行かない人間性は素敵ですね。

いい奥さんになると思います(夜凪は難しい思います)。

ありがとうとお礼を言われることにも「フツーに部活してるだけなのにお礼いらない!」「同級生にさん付けやめて」などと、言ったが最後、ミスKY(慶応ではない)の夜凪がいきなり「ひな」とあだ名で呼ぶことになりました。

あさひなじゃないのかっ!! 😥

(でも、「ひな」はいいづらいのであさひなで継続します)

 

そして学祭当日。

吉岡くんの徹夜の作業を邪魔するものは何もなく、このまますんなり公開か!?・・・と思われたらなんと、門の所には人だかりが。

 

あさひなが宣伝用に作ったSNSに夜凪が出ることが他の人からリークされて、テレビの話題の美人を見に行こーぜと思った人たちが群がってきたのです。責任を感じるあさひな。あさひなはまったく悪くないじゃないか?(イイコです)

しかし、人が集まりすぎて危険だと判断した学校は、苦渋の選択をします。

なんか髪型が『ちはやふる』の若宮 詩暢に似てね?と思ったけど、ひなの真似か?

「安易に芸能活動などを許した学校側の責任だ」

そう告げて上映会は中止され、やっとまともに活動し始めた映研の初作品をお蔵入りに

学校の責任と言いながら、一体何に対してどう責任を取るのかは不明です。

これが大人です。全体主義です。子どもたちの努力や気持ちや未来なんて、全体の安全のためなら無視できるんです。個性主義なんて知ったこっちゃない先生なのです。

最近は明るい表情だった夜凪の顔が絶望の白目に変わります。

 

そしてあっという間に学祭は終わり、夜凪たちは学祭を楽しめる気持ちになんかなれず、リョーマのナンパシーンなんか当然なく、暗くなります。
外では、マンガの学園祭につきもののキャンプファイヤーが始まっています(ホントにあれやるんですかね?男子校だったので知らないのですが)。

 

自分が有名人だったことを忘れて、そのせいで作品をお蔵入りにさせてしまって、みんなに申し訳ない気持ちで沈む夜凪。

その夜凪のことを、数日で友だちになったあさひなが心配します(やはりいい奥さんになれます)。

そんな中、

出演者の不祥事で公開禁止とかよくきくでしょ つまりこういうのはよくある話ってこと」

という爆弾発言をして皆をなぐさめようとする吉岡部長。

 

夜凪は、昔の自分のままでおらず、学校生活を楽しもうと、普通の人みたいに思った自分のことを責め始めます。涙目です。凄く人間らしくなって来ました。

自分を責める夜凪を必死でなぐさめるあさひな。いい奥さんになります(しつこい)

しかし、普通とはなんでしょう?

最初は、事務所の社長でもある映画監督 黒山に「フツーの学園生活を送ってこい」と煽られる形で送り出された夜凪。

それが、日々の生活のことだけ考えて、クラスメイトと交流することもないのが当たり前だった自分と直接関わり合おうとする人たちを通じながら、役者をやることで得た客観的な目線で自分を見ることができるようになり、一人の女子高生として友だちも出来て楽しくやるという「フツー」にたどり着いたはずなのに。

結果として、最初からそんなことをしなきゃよかったんだと言わんばかりの結果。

大人も、子どもたちのそんな心のことなんか気にしないのです。高校はとくにそうでしょうね。

 

しかし、そんな大人に負けない人が一人いました。

 

夜の校舎に浮かび上がる、お蔵入りになるはずだった夜凪主演の映画。

夜の電気もつかない学校という、学園祭のキャンプファイヤーの時ぐらいしかあり得ないシチュエーションを使ったまさかのプロジェクションマッピングです。そしてそれをやっているのが・・・・

あさひなの想い人、最後の「席だけ部員」、花井リョーマです。

学園祭で「ナンバすんだよ」とあさひなに言っていたリョーマは、意外なことに屋上までプロジェクターを運び、どこからか電源を引っ張り、パソコンもさりげなく接続して映画を流したのです。

騒然となる学生&先生たち。マンガ的ないい展開です。

 

にしても、本人からは、元野球部のエースだと告げられますが、意外な映研スキルにビックリです。

 

SNSを使って人を集めた黒幕の大人(天知)がいたことにすら気がつかず、自分たちの作った作品を見てくれるのが純粋に嬉しい、あさひなと吉岡(リョーマ曰く「がんばりたい奴」)。

しかし、自分の努力してきたことがすべて否定されてやる気をなくしたリョーマ(がんばれない奴)は、今、昔の自分のように周りからチヤホヤされて本人もその夢に全力を注いできた夜凪(がんばってる奴)に対して、それを奪われる気持ちを考えてみたことがあるか?というメッセージをぶつけてきます。

この映画を中心とした見開き一ページに、この三者三様のすべてが、映し出されて次号に続きます。

 

次号からは2号連続センターカラーで、学園編のクライマックスを迎えるそうですが、わざわざこの展開を挟んだのは、次の「vs辣腕プロデューサー天知」編のために必要な伏線(夜凪の強さ)を身につけるためだと思うのですが、そこでリョーマが夜凪に語ること、そして託すことはなにか?

 

若者の未来。

きらびやかなことばかりが注目されがちですが、スポーツ推薦で名門校に入り、ケガをして退部をして、学校にいられなくなってドロップアウトして、悪い友だちと付き合うようになったり、クスリにまで手を出す人がいるという現実があります。

リョーマはまだタバコをふかしているだけですが、彼が負った心のキズ、彼が学んだ自らの経験。

それを夜凪にストレートにぶつけることで、夜凪の未来だけでなく、リョーマの救いとなる・・・少年誌だからそんなポジティブな展開になると思いますが、リョーマの『絶望』を糧に、また役者として大きく飛躍する夜凪景の今後に期待しましょう!

 

今週の夜凪顔

最近、いろんな顔を提供している夜凪さん。

今日は映画が出来るうれしさに、演技中もニヤニヤする顔を自分で押さえるという、メソッド演技を極めた女優らしからぬ、女子高生らしい顔を見せてくれました。

むぎゅ~~~

(出典:週刊少年ジャンプ2019年19号『アクタージュ』scene:60話)

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