メイちゃんの執事DX 12巻は大川隆法もビックリでした
こんばんは、電子書籍ebook の図書券をもらったので、実用書系で検索していたら、大川隆法(幸福の科学 総裁)ばっか出てきて面食らった田中聖斗です。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
本来はマンガの話をするはずですが、ちょっと前フリの続きを。
実際にebook japanがどれくらい大川隆法(幸福の科学総裁)作品なのかというと、「学術・学芸」カテゴリには、18年12月15日現在、506冊ラインナップがあるのですが、その内、大川隆法の作品以外は、たったの46冊しかない。
つまり、残りの460冊が大川隆法!
まさかの、構成比91%!
なんなんでしょうかね?
よく見ると10,000円の本もありますが、調べてみると、大川隆法的経営論の本は10,000円、守護霊の代弁的なものは1,400円となっているようですね。
こんなにじっくりと大川隆法に触れることがなかったので新鮮でした。
さて、本題。
『メイちゃんの執事DX』は、昔、ドラマ化された『メイちゃんの執事』の続編で、主人公メイのイケメン執事兄弟と、メイちゃんとの関係にヤキモキしながら奮闘し、結局メイちゃんの「人間力」でトラブルを解決する痛快コメディです。
そもそもなぜこの作品を読み始めたかも定かではないくらいのですが、たぶん奥さんが読んでいたので、読んでみたというところでしょう。
内容としては、両親をなくした女の子が、実は大富豪の孫で、若くてイケメンで無敵の執事がついて、全寮制のお嬢様(というかお姫様クラス?)学園に入る・・・といういかにも少女マンガならではの展開に、起こるハプニングもいかにも少女マンガのまま、スタートから10年以上が経過。
最近は Amazon のレビューでも酷評が目立つくらい、主人公と執事兄弟の関係性がいつになったらハッキリするのかヤキモキというかイライラする展開といえばそうかもしれないくらい、次から次へとイベントが起こり、この12巻では、執事(兄)理人の過去になんらかの関係があったと思われる美女が登場し、さらにヤキモキ!
なんか、話が大きくなりすぎているので、普通の女子高生を主人公としたマンガみたいに「卒業」とかでキリがつけられないだけに、このまま当分終わらない気もします。
さて、そんな作品ですが、作者の視点が、少女マンガとしては「白眉」だなと思うシーンがちらほら見られます。この12巻にもありました。
いかにも少女マンガの絵、いかにも少女マンガの設定、いかにも少女マンガのキャラクター、いかにも少女マンガのストーリー、なのに、富も権力も(イケメンも)「持てる者」である主人公が、それにふさわしい人間として成長していくため、時たま哲学を感じさせるシーンが時折出てきますが、私はこれが、この作品のウラの魅力だと勝手に思っています。
これを、少女マンガの会話の中に自然に入れてくる所は、作者の教養と技術と作家性を感じさせます。
とはいえ、こういうのが果たして少女マンガとして求められていることかと言われると微妙なこともあったり、かといって、男性読者も胸を張って「愛読者です」と言えるほど骨太でもなく、そこはあくまでもライトな少女マンガ。
だからやっぱり「結論が見たい」という気になるのもわかるし、ラブが主体の少女マンガではあまりない、「貴い人間とは?」という問いを続けるのもこの作品のテーマの一つでもあるので、それはそれで続けてほしい気もするし。
この辺、テーマをどこに置くかなんでしょうけど、あくまでも「メイちゃんの執事」ということを考えれば、恋人関係になったら「執事」じゃなくなるので終わりでしょうし、「スーパー執事にふさわしい淑女」になるのが目的であれば、ラブ要素を入れるのも本来おかしいでしょうが、少女マンガとして「ラブ」がメインにならないとおかしい感じもするし。
結果、どっちとも結論を出さないまま、話が続いていく・・・・このへんが読者のヤキモキしている原因かもしれません。
とりあえず、まだまだ終わりそうにはありませんので、読者が少しずつ離れていく気もしますが、なんだかんだ言って見てしまうのではないかなぁ?とも思います。
ちょうど、ジャンプでやってた『銀魂』なんかもそうですが、なんだか人生語りながらバトルするから、話が終わるのかと思いきやずっと続いていましたよね。
マンガで人生語っちゃうと、白ける気持ちもわかります。
終わりフラグにも感じますし。
問題はマンネリ化よりもそこかなぁ。
『メイちゃん』も、最初は面白かったってのは、あり得ないくらいなお嬢様な状況に奮闘するのが面白かったってことで、お嬢様として成長していったり、大人になっていくのを見たいわけじゃないってことかなと。
そういう意味で、「マンガはマンガらしく」ってのが好きな人には向かないマンガです。それがハッキリする巻でした。